季節の変わり目は体調不良に気を付けて
『立春』は、冬から春になる節目で
1年の始まりです。
江戸時代以降は「立春の前日」を
四季を分ける『節目』を『節分の日』として
古来から大事にしてきました。
インド発祥の最古の医学(5000年前)アーユルヴェーダが発展し、伝統的な東洋医学の中心となる考え方が陰陽五行論。
『宇宙の万物は全て陰と陽の2つの
エネルギーで構成されている』
という
陰陽説の始まりは、BC1000年前後の中国と言われ、最初の記録は紀元前400年前後、その後960年頃から医学に取り入れられました。
『陰』と『陽』は万物が持つ性質で、相対的。昼と夜、光と影といったように、どちらか一つでは存在しません。
体でいうと細胞や組織、内蔵は『陰』、
冬から春になるこの立春からの2月は、
陰から陽へ切り替わる時期。
季節が切り替わる時期は、
体のバランスを崩しやすいとき
陰陽五行では、五つの元素を軸に考え、
この自然界に存在するものは、「木」「火」「土」「金」「水」五つの性質を持ち、
アーユルヴェーダの五大元素(空、風、火、水、地)と似ていますが、
違う考え方です。
陰陽五行の
この5つの性質に対応する臓器は、
「木」は『肝』
「火」は『心』
「土」は『脾』(消化器系)
「金」は『肺』
「水」は『腎』
冬は水のエネルギー
冬は『腎』
冷えにもっとも弱い臓器の腎臓、膀胱、生殖器のトラブルが起きやすくなる、と言われています。
そうです。
冷えは万病のもと。
冷えると身体はぎゅっと力が入ります。
体温が1℃下がると免疫力が30%下がる
寒いというだけで首や肩がこるし、
背中も寒くてまるくなるし、(肩甲骨の間にホッカイロ貼ると温まります)
突然膝や腰が痛くなったり、
寒さから血液循環も悪くなり、
寒くて水分補給も少なくなったり
トイレもめんどくさくなったりして
様々な不調を引き起こしやすくなります。
腎臓の働きは、
血液中の栄養分といらないもの
(老廃物や未消化物質など)
を分別し、いらないものを尿として
腎臓の働きが悪くなると、身体には、
排出されるべきいらないものたち
(未消化物質や老廃物)が滞り、
代謝が悪くなります。
そりゃむくみます。
腎臓は第2チャクラ。パワーや生命力。
腎臓が元気だと、パワーや情熱がわき、
生命力もみなぎるのです。
春は『肝』
『肝』の働きが悪いと、陰から陽へ移り変わるこの時期に体調を崩しやすくなります。
肝の働きが良くない=肝臓が悪い
という意味ではなく、
イライラしやすい、落ち込みやすい、
立春から二十四節気での穀雨(こくう)
=地上にあるたくさんの穀物に、たっぷりと水分と栄養がため込まれ、元気に育つよう、天からの贈り物でもある恵みの雨が、しっとりと降り注いでいる頃のこと。)
までの2月・3月・4月・5月の頭くらいまでが、暦の上での春。
自然界では、徐々に陰気が弱くなってゆき、徐々に陽気が強まってゆくとき。
現実的には、まだ寒い日々が続きますが、
私たちの身体はゆっくりと、冬から春への準備を始めるタイミングでもあります。
中国最古の医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」では、この時期の養生によって、その後一年を健康に過ごせるのかが決まるといわれるほど。
季節の変わり目は体調不良に気を付けて!!
ご自愛くださいね!
text by 地井
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